美しい庭園で有名な椿山荘が位置する目白台から小日向にかけては、神田川の北側に広がる台地になっています。江戸時代には大名屋敷や武家屋敷、寺社仏閣が建ち並んでいたこの界隈は、現在では日本女子大学やお茶の水女子大学、筑波大附属中学・高校などが点在する文教地区。松尾芭蕉が住んでいた関口芭蕉庵や旧熊本藩細川家代々の宝物を展示している永青文庫など、江戸時代からの史跡が残る由緒正しい土地柄でもあります。

少し足を伸ばせば、すすきみみずくで有名な雑司ヶ谷鬼子母神や石畳の広がる神楽坂、小石川療養所跡地の小石川植物園などもあり、楽しみ方はいろいろ。

住宅街の中の車通りの少ない道をぶらぶら歩いて、隠れ家的な喫茶店やお店を見つけるのも一興です。

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目白通りウエストサイド

最寄り駅:有楽町線江戸川橋駅

江戸川橋駅の近くは、昔ながらの商店街もあり、買い物にも便利で住みやすいエリアです。

神楽坂も徒歩圏内で、お店巡りもたっぷり楽しめます。都心ながら公園など緑も多く、家族で住むのに最適な場所です。

江戸川公園

関口台地の南斜面、神田川沿いに広がる東西に細長い公園で、川に沿ってソメイヨシノが植えられ、春には華やかなお花見が楽しめます。園内には西洋風の山小屋を模したあずま屋や、藤棚のあるテラスなどが配置され、一休みにぴったり。テラスの先には石組みの池があり、神田上水取り入れ口に使用されていた大洗堰を復原しています。

椿山荘

明治維新の立役者山縣有朋の元邸宅で、「椿山荘」の名は山縣が付けたもの。現在ではフォーシーズンズホテル椿山荘となっていますが、広大な庭園は一般公開されており、椿や桜などの花々や国の登録有形文化財である三重の塔などの史跡が見られます。

永青文庫

永青文庫は、熊本藩細川家の下屋敷跡の一画にあります。細川家伝来の歴史資料や美術品などの文化財を管理保存・研究して一般公開しています。国宝や国の重要文化財クラスの美術品も数多く、貴重な美術コレクションです。

新江戸川公園

熊本藩細川家下屋敷の庭園の跡地を公園にした回遊式泉水庭園で、素朴な武家庭園の面影を見ることができます。池は庭園の中心に位置し、湧水を利用した流れは「鑓り水(やりみず)」の手法を取り入れ、独特の景観を作り出しています。秋には池の周りに植えられたヤマモミジやハゼノキが美しく紅葉した姿を水面に映し出します。公園近くの「胸突坂」は階段とスロープによる短い坂です。自分の胸を突くように上らなければいけないことから「胸突坂」と名付けられたとのこと。かなり急なので途中に休憩所が設けられています。

目白台運動公園

地域の災害時の防災拠点でもある目白台運動公園は、新江戸川公園や神田川などと一体になった緑のネットワークの中心で、区立の公園としては最大の規模を誇ります。中央には約1万㎡の芝生の多目的広場、その周りにはテニスコートやフットサルコート、桜並木、噴水池、わんわん広場などがあり、スポーツを楽しんだり、芝生広場でのんびり過ごしたり、また愛犬と遊んだり、いろいろな楽しみ方ができます。

目白通りイーストサイド

最寄り駅:有楽町線護国寺駅 副都心線雑司が谷駅

高台に広がる小日向の街は、坂の広がる閑静な住宅地で、大きな庭のある家も多く、街散歩に最適なエリアです。都心でありながら緑と文化にあふれ、散歩、ジョギング、歴史探訪などを楽しむことができます。静かな佇まいは文人にも好まれ、石川啄木、安部公房、横溝正史などの旧居があったほか、夏目漱石や森鴎外、志賀直哉の小説にも登場しています。

護国寺

徳川5代将軍綱吉が生母桂昌院の願いで創建した祈願寺です。後に徳川将軍家の祈願寺になりました。墓所には三条実美、大隈重信、山縣有朋などの墓があり、境内の東半分は皇族墓地となっています。元禄時代の建築工芸技術の粋を集めたといわれる本堂と、桃山時代の書院造りの月光殿は、国の重要文化財に指定されています。

鳩山会館

元内閣総理大臣鳩山一郎をはじめ政治家を輩出した鳩山家の邸宅です。鳩山一郎の友人で大正・昭和初期を代表する建築家岡田信一郎の設計により関東大震災の翌年、1924年(大正13年)に建てられました。当時としてはめずらしい鉄筋コンクリート造の洋館で、門や屋根などいたるところにハトやミミズクといった鳥をモチーフにした飾りが施されています。鳩山一郎首相時には、応接室が重要な政治の舞台になりました。イギリス風の外観とステンドグラスが美しい建物とバラの庭園が一般公開されています。

東京カテドラル聖マリア大聖堂

建築家丹下健三氏の代表作のひとつで、シェル構造を採用したダイナミックなデザインが特徴です。観る方向によって形が変わって見えるコンクリート打ち放しの教会の内部は、トップライトからの光が美しく、入ると禁欲的で静謐な印象を受けます。残響に優れているため、クラシックコンサートの会場として使われることもあるそうです。教会の敷地奥のほうには、ルルドの洞窟を模した岩場の中に立つ聖マリア像があります。

小日向は台地に位置しており、坂道の多い街です。蛙坂(復坂)、切支丹坂、八幡坂、鼠坂など、楽しい名前の坂を訪ねてみるのもおもしろいのではないでしょうか。美しい庭が続く街並みを愛でながら、車通りの少ない道をぶらぶら歩くのにぴったりの街です。

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